マテーラのパンの薪の窯見学

イタリアで料理修行中の日本人料理人の方々とたまたま本屋で知り合い、しばらくご一緒させてもらいました。

日本語を話すのは10日振りくらいで、楽しかったです。

アペリティーヴォをしながらだらだら喋ったりした後、夜中にパン屋の薪の窯を見学に行きました。

プロに解説してもらったおかげで、前回見学した時よりも理解が少し深まりました。

再び窯入れの様子です。

左の人は14歳からこの仕事を始めて、この道25年のマエストロです。

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どうでもいいことですが、イタリア人の友だちに、イタリアのレストランで働いている日本人の料理人に会った。一人は何々と言う街で、もう一人はどこそこで修行しつつ働いている。と話したら、たまたま話した2人共が、「ああ、あそこには寿司屋があるからなぁ」と言いました。

そうかー、日本料理屋で働くために、日本から来てると思うのかー。そういう発想も言われてみればあるかー。

 

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マテーラのパスタ

霧の中のサッシ

鎧戸を開けると外はすっかり霧で真っ白視界は5m、みたいな感じです。
夕方、霧がだんだん降りて来る(ように見えるのですが、この言い方が正しいのかどうかわかりません)様子は幻想的で美しいですが、地元の人はこの霧が結構イヤみたいです。

今日は商工会議所でマテーラのパスタについての会議が行われるということで、行ってみました。
会は盛況で、会場に入りきれない人が廊下で並んでました。
しかし、開会は余裕で30分弱おす、開会しても挨拶ばかりでなっかなか本題に入って行かない。
1時間位で飽きてしまい、退散しました。

マテーラのパスタの会議

おいしい硬質小麦(デュラムセモリナ)のできるマテーラには、昔パスタ会社が3つありました。マンフレディ、パドゥーラ、クィントです。今はもうどれもありません。
バリラの工場がマテーラにあったこともありますが、これも昔の話しです。工場跡はそのまま残っています。
70年代に姿を消した硬質小麦の生産の復活がちょっとしたブームだったり、以前のようなパスタ工場をマテーラに持とうという動きがあったり、もしかしたら近い将来マテーラのパスタが復活するかもしれません。

昔あったマテーラのパスタ
昔あったマテーラのパスタ

薪の窯

マテーラは食べ物がおいしい所です。
2年前に初めてここを訪れた時にそう思いました。安いレストランででしたが、そこで食べた羊のチーズ(ペコリーノ)の熟成タイプがとてもおいしくて、それからそのチーズが好きになりました。
その約半年後、用事があってここに戻って来た時、パンがおいしいことに気がつきました。

そのおいしさを探るため(?)先週、パン屋の見学に行って来ました。

夜のマテーラ

約束は夜中の12時で、町の中心部にはまだまだ遊んでいる人がたくさんいて賑やかでしたが、そこから少し外れたパン屋に近づいていくと通りはすっかり静まり返っています。

歩いているうちになんとなく焦げくさい臭いがして来て、こんな時間にどうしてだろう?などと考えてるうちにパン屋に到着しました。

6x5mの大きな窯のある部屋は、天井が高くて広くて掃除が行き届いていて清潔です。
すぐに焦げ臭さの原因がわかりました。ここの窯で薪を焚いてるからです。
2人のパン職人が朝まで1度も休憩を取ることなく、ムダのない効率の良いやり方で大量のパンを焼いて行く様子は、見ていてとても興味深く、楽しいものでした。
3軒のパン屋さんを見学させてもらったのですが、うち1軒はちょうどすごく忙しい時間帯にお邪魔してしまったようで、そんなにスペースがあるわけではないお店(パンを焼いているところも販売しているところも)の中は、たくさんのお客さんと走り回るたくさんの従業員でごった返し大騒ぎでした。
カメラを持った私は彼らの動線を遮る完全な障害物にもかかわらず、皆さんのそれはそれは親切なこと。おみやげに焼きたてのカンチェッレ*までもらってしまいました。
詳しくはホームページを見て下さい^^ → 「パン屋の1日」

*カンチェッレ(cancelle)はいわゆる乾パンですが、たぶんタラッリみたいなものだと思います。フェンネル・シード入りです。おいしいです。写真を撮りながらモグモグ…

カンチェッレ

小麦

こないだの土曜日に、契約農家の小麦の様子を見に行くパン屋さんたちについて、スティリアーノという所まで小麦畑を見に行って来ました。

3種類の小麦畑を見たのですが、最初の畑のは異常気象のため少し病気が発生していました。
冬に大雨が続き、4月になってもあまり気温が上がらずまだ雨が続いたものの、5月になり急に真夏のような天候になり、それら気候のせいだと思われるとのことでした。
元気な麦の穂と病気の麦の穂
この写真の左側が病気にかかった麦の穂です。実が成長する前に枯れてしまっていて、殻をむくと中の実に水分はなくカサカサです。
標高の低い所にある畑に、特に被害は多く見られます。
その後、山を登って行き2番目の畑に行きました。別の種類の小麦はほぼ問題なく成長していました。
3番目の畑の3種類目の小麦を見ることが今日のメーンエベントです。
Grano senatore cappelliという小麦で、ローマ時代からある小麦の原種の一つですが、生産効率が悪いため60年代以降生産量が大きく減ってしまいました。
この小麦はとても背が高く、170cm位から高いのでは190cm程の高さにまで成長します。
この小麦畑見学に連れて行ってくれたパン屋のみなさんたちは、この背の高さが珍しいらしく、きゃーきゃー盛り上がっていましたが、生まれて初めて小麦畑に行き、生まれて初めて小麦を間近で見た私としては、その特殊性がわからず終始引き気味でした。
その小麦を1本おみやげにもらいました。
マテーラに戻ったのは夜中の2時。土曜日の夜ということで町の中心地は遅くまで遊ぶ人々で盛り上がっています。車を降りた所から宿まで戻るのには、すごく賑やかなバールの横を通らないといけませんが、そこで友だちに会い、立ち話になりました。
ごった返す人々の中、2mもありそうな小麦の穂は注目の的で、数人から質問も受けました。
15分程の立ち話の間にあまりに注目されたせいで、その小麦が特別だということが私にもやっとわかりました。
セナトーレカッペッリ小麦
これがその背の高い小麦です。右の人は、身長が190cm以上あります。